いくえみ綾の作品はこれまで殆ど触れたことがなかったのですが、最近になって遂に読み始めました。いよいよ少女漫画の沼に落ちるのか。
ここのところは『トーチソング・エコロジー』を読んでいました。これが、絶対僕の趣味とは違うはずなのに、不思議と、とても惹きこまれました。ちなみに僕の趣味とはスカイ・クロラや岡崎京子のように不健全で美しいヤツ、ダーティ・ハリーのように男がカッコいいヤツの2つに大別されます。
トーチソング・エコロジーは退廃的ではないしポップだし絵柄も可愛いけれど、ちゃんと根底にテーマが感じられるのでよかった。
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全3巻完結のこの物語は抽象的で奇妙です。登場するのは役者見習いの迪(ススム)、高校時代の友人で既に死亡した駿、歌手を夢見る苑、あと諸々の幽霊、役者たちなど。正直、最初に表紙や帯を読んだ時は、あ、BL少女漫画か。と思っていました。でも実際はそんなことはなかった。同性愛は登場するけれども、決してファンタジー的扱いではない。幽霊なのにファンタジーじゃないってすげえ。
結局幽霊たちはそれぞれに居場所を見つける、というか、納得しながら消えた模様。駿は女優のかなえに語りかけながら「長居しすぎた」と言っていました。というか、かなえがこんなに良いキャラに育つとは!霊感少女兼現実世界担当兼ヒロイン。そして可愛い。
多分ですけど、いくえみ綾読んでる人ってcero聴きながら読んでますよね。全く根拠はないけど自信はある。ひねもす霧雨の 薄明かりが包む 白夜の火曜。