深夜ファミレス記録

もう深夜にファミレスにも行かなくなってしまったけど、上野か新宿で夜中まで飲んだあとに勢いで書く日記。

新宿三丁目の爺さん

仕事の夏休みを4日間取得し、土曜〜火曜で東京に帰省した。

 

土曜

昼間、岐阜でジョーカーを観る。

夜、新幹線で東京に行く。上野でサモア戦をチラ見しながら飲んだ。終電より前に実家へ帰った

 

 

日曜

ココナッツディスク池袋で、ドルフィーと落日飛車とプリンスのレコードを買った。中華を食って、クルマで羽田空港に行った。

法事で九州へ行っていた祖母が帰ってくるのだけど足腰が悪く電車がツライ。だから迎えに行った。話すスピードがどんどん遅くなっているけど、元気そうではあった。

 

そのあと渋谷へ行った。たまたまサナバが路上(撮影)をやっていたのでちょっと見て、お好み焼き屋で飲んだあと岡村靖幸を歌ったりCHARAを聞いたりした。

終電で帰った

 

月曜

昼、練馬駅近くの居酒屋で飲んだ。ハイボール5杯、二軒目でホッピー3杯。途中から雨が強くなった

夜、神保町で飲んだ。時間を間違えており1時間一人で飲んだ。ビール大瓶

友人たちと合流してからは烏龍茶4杯くらいとハイボール1杯。

 

新宿三丁目に移動して、バオバブでモルガンソーダ割とコロナ2本(たぶん)。中学からずっと一緒だった友人と二人きりになってからは、妙にホンネっぽい話をしてしまってこっ恥ずかしかった。

 

階段のぼってエディさんの店にいって、ハイボールとハイネケン2本。

カウンター隣で寝てた爺さんが、途中でむくりと起きた。元官僚で78歳。「お前らは馬鹿だな。どうしようもない。ふざけたこと言ってんじゃないよ」とからんでくる。多少応戦するも相手は頭が固いのでどうしようもない。

 

でもハイネケンをおごってくれた。

店を出る前、爺さんがカラオケで一曲だけ歌った。見〜上〜げて〜ごらん〜夜の〜星を〜〜つって歌っていると思ったら、泣き出している。「女房が去年亡くなったんだよ」とか言いながら目元を押さえている。

なんなんだよ、そういうのやめろよ弱いんだよ、と感じながらぼーっとしていた。

 

 

爺さんも一緒に、もう一軒移動。強制的にハイボールを飲まされる。爺さんは「女子供に権利を与えるもんじゃない」などとしきりに言っているので、どうしようも無い奴だと思いながら抗議していたが、そのうち、昼間から飲みつづけた酒が一気に回ってきた。

体が冷えて頭が重く口が乾いて呼吸が苦しくなってきたので、アンチ女性参政権への抗議は友人に任せてトイレ駆け込み連打。毎回それなりにリバースしたところ、少しは回復した。爺さんがまたおごってくれた。

 

店を出ても更に、爺さんが「ラーメン屋でビール飲もう」などと言うのでゴールデン街の凪に連れて行く。爺さんはイコールおじいちゃんなので階段がおぼつかなく、支えながら登る

 

で、自分でラーメンつったくせに、一口も食べない。おれと友人はヒイヒイ言いながら一杯半ずつ凪を食った。しんどいよこのやろう。でもおじいちゃんは妙にニコニコしていた。

 

凪を出たころには朝になっていた。おじいちゃんを両側から支えながら駅まで送る。

「おごってもらってありがとう。ごちそうさまッス」などというと「ふざけたこと言ってんじゃないよ。お前ら馬鹿だなあ」とか依然ニコニコしている。

 

尚も歩いていると、おじいちゃんが突然「今まで、二百なん十回もサイフをスられた」と言い出す。

マジかよとゲラゲラ笑っていると「そのたびに職場の後輩が新しいサイフをくれた」と言うので、それ職場のやつらにスられてんじゃねーの?と更にゲラゲラ笑った。

 

中央線と山手線のホームに着く。

いよいよお別れだ。おじいちゃんはおれたちに気を許したのか何なのか、すっかり楽しそうだった。おれたちは先に電車が来てしまったので乗り込む。おじいちゃんは黄色い線を越えてこちらの車輌に近づき、手を振っている。あぶねーぞオイ!と遠ざける。電車が動く。イヌみたいに、首だけ動かしてこっちを目線で追っかけてくる。手を振る。見えなくなる。

 

彼は寂しいんだろうが、寂しいじっちゃんの寂しい姿と寂しい言動を見るとこっちまで寂しくなってくる。祖母を介護した翌日だったし。

 

また会えるかはだいぶ怪しいが、できればまた会いたい。社会への考え方が最悪なのでちゃんと叱ってやらないといけない。まあまずは、元気でいてくれればいいと思う。

 

 

 

(追記

火曜

昼まで家で寝た。おセンチな気分が続いていたので、予定より新幹線を遅くして実家で夕飯を食べてから終電で岐阜に来た。忘れないうちにブログを書いた。)