先日、友人たちと攻殻機動隊の新劇場版を観に行ってきました。彼らとはここ2年間、半年に一度公開された攻殻機動隊ARISEも全て一緒に観に行った。と言いたいけれどそういえばARISE最終章、ボーダー4を寝坊して見損なったこともありました(後で一人で観に行った)。
今回のコレは、「新劇場版」などと割と詐欺っぽいタイトルを付けてはいるものの、色々やっても結局風呂敷が纏まらなかったARISEシリーズの締め作品。とはいえ、仕切り直しということで旧来のファンを呼ぼうとしているのか、押井版チックなビジュアルが宣伝に使われていた。
攻殻機動隊シリーズというのはいろいろあって、
①士郎正宗による原作
②押井守による映画化
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③神山によるOVA化(SAC)
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↑ちなみにコレは一期の「本筋」と言える笑い男事件に関する話だけを抜き出してまとめたもの。攻殻機動隊入門には一番オススメします。
攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG DVD-BOX (初回限定生産)
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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society [Blu-ray]
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SACは大人気だったため色々多い。
④攻殻機動隊ARISE
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という感じ。これらのコミカライズだとか色々メディア展開も多い。
僕が一番好きなのは押井版で、イノセンスの無常感、執拗に繰り返される引用(これがめちゃくちゃ不人気)、バトーの渋さに感動して攻殻機動隊にハマった。
それでいくと、ARISEはSACで確立された「キャラアニメっぽさ」を受け継いでしまっている気がして、少し残念だった。あと勿論ビジュアルについても、
押井版がこうで、
SACでこうなったのが、なんで知らんけど、
こうなっちゃったのが残念でしょうがなかった。
で、そこそこの期待で臨んだこの新劇場版は、めちゃくちゃに面白かった。以下、文章力不足のためマトモな考察は出来ないけれど、ダラダラと感想を。
なんだARISEシリーズ超有終の美飾ってんじゃん、と言った感じの作品。きちんと攻殻機動隊の世界を説明しつつ、草薙素子たちの仕事を説明しつつ、ARISEで起こった擬似記憶ウイルス、ファイアスターター絡みにも区切りをつけて、原作・押井版・SACにつながっていく予感を抱かせる終わり方。
電脳世界の描写は少しSACに寄せてきていて懐かしさを覚えました。アクションも綺麗だったし、コーネリアスの音楽もなかなか好きだった。
チームとしての攻殻機動隊を描くのに成功しているし、難解なストーリーの中でも政治闘争を(なんとか)描き、なんかEXILE TRIBEの人はいる必要感じなかったけれど、とにかく良かった!
また、ARISEで納得がいかなった同人っぽい雰囲気(サイト-がギャグキャラ扱い、バトーもお茶目な側面ばかり強調される)は鳴りを潜めたのも良かった。
さらには、押井版では出番なし、SACではほぼ一秒も活躍していないパズとボーマも鬼気迫る活躍ぶりを見せてくれました。というか観る前から「ボーマが何回画面に映るか」「ボーマが何秒しゃべるか」というダービーをやっていた僕たちは、劇場で凄まじく強いボーマの姿を見せられて思わず涙を流してしまったのでした。
だって、バトーとトグサはまあメインキャラとして、イシカワは電脳戦専門かと思いきや肉弾戦も強く、サイト-は女性人気を一手に引き受け、パズはこれまでの不遇を挽回するかのようにARISEでは目立ちまくり、そんな中ボーマは……
おめでとう、ボーマ。