きょうは風邪が一層酷かった。
体を動かしたくなかったので、日中は死んでいると思い込むことにした。
いまは、代官山の晴れたら空に豆まいて、に向かっている。
西武池袋線から東横直通で、乗換なし。中目黒から徒歩。
幸運なことに最寄り駅からいきなり端っこのシートに座れて、邪魔な傘も引っ掛けておけた。
しかし、練馬駅で隣に男が座ってきた。
体がでかい。とにかくでかい。太っているわけではない。
派手な色のエアジョーダンを履いて、足を思いっきり組んでいるので、そいつのかかとがたまにおれのスネに当たる。
インスタグラムを見たり、本を読んだりしている。
アメリカのコンサルが書いた、成功とはなにか?というような本のようである。
いま、新宿三丁目で車内が混んできた。
まだ足を組んでいる。たいしたもんだとおもう。
変な色のパーカーと、実は高そうなスウェットを着ている。シルバーアクセサリーが多すぎる。
本を読んでいるとき、異常に左肘がこちらに侵入してくる。おれは最低限のディフェンスしかできない。
電車ってこういうやつばっかだよな、と思いながら前を見上げたら、
裸足で、片手の指を大仏みたいな格好にキープし、酔っ払ったような赤い顔だが、表情は静かに微笑んでいる、という人がいた。正直身体的性別はわからない。
裸足なので、めちゃくちゃ足が汚い。
なんで笑ってるんだろう。キープした左手の薬指には、指輪があった。
結婚しているのだろうか。
電車の中には不思議なことが多い。
さて、今夜は晴れ豆でライブを見ます。このために体調を整えてきたのだから。